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歯並びと歯ぎしりの関係性は?影響する理由や主な原因を解説

歯並びと歯ぎしりの関係性は?影響する理由や主な原因を解説

歯ぎしりは多くの人が無意識のうちに行ってしまうもの。

「歯並びと関係があるの?」「歯ぎしりをすると歯並びに影響する?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。

歯ぎしりと歯並びには深い関係があるといわれており、強い力が繰り返し歯にかかることで、歯やかみ合わせに影響を与える可能性があります。

歯ぎしりは、ストレスやかみ合わせの問題、生活習慣などさまざまな原因で起こります。

また、歯ぎしりが続くことで歯のすり減りやあごへの負担が増え、歯並びやかみ合わせが変化してしまうケースもあるので注意しましょう。

(なお、歯ぎしりや歯列矯正に関する治療は、症状や原因によって対応が異なり、痛みや違和感、後戻りなどのリスクを伴う場合があります。)

この記事では、歯並びと歯ぎしりの関係性について分かりやすく解説するとともに、歯ぎしりが歯並びに影響するといわれる理由や主な原因について詳しく紹介します。

歯やかみ合わせのトラブルを防ぐためにも、ぜひ参考にしてください。

歯ぎしりとはどんな症状?

歯ぎしりとは、無意識のうちに歯を強くかみしめたり、こすり合わせたりする症状のことです。

実際に自分の歯ぎしりを指摘されたり、家族や友人の「キリキリ」という歯ぎしり音を聞いたりしたことのある方も多いのではないでしょうか。

歯ぎしりは睡眠中に起こることが多く、本人は気づかない場合もあります。

ただし、歯ぎしりが強すぎると、歯の表面がすり減ったり、欠けたり、朝起きたときのあごやこめかみの痛みに悩まされたりすることがあるので注意が必要です。

歯ぎしりが歯並びに影響する可能性がある理由ここでは、歯ぎしりがどのように歯並びに影響を与えるのか、影響について分かりやすく解説します。

無意識のかみしめや歯のこすり合わせによって、歯が摩耗したり少しずつ傾いたりすることを知っておきましょう。

強い力が歯にかかるため

歯ぎしりは無意識のうちに歯と歯を強くこすり合わせてしまう行為で、通常の咀嚼よりもはるかに大きな力が歯にかかります。

歯に強い力が繰り返し加わると、力のかかる方向によって歯が少しずつ傾き、歯列全体のバランスが崩れる原因になります。

また、歯の表面が徐々に摩耗し、場合によっては欠けやひび割れが生じることもあるので注意が必要です。

歯がすり減ってかみ合わせが変わるため

歯ぎしりによって歯が繰り返しこすり合わされると、歯の表面が少しずつ摩耗していきます。

特に奥歯や前歯のかみ合わせの面で顕著に現れる症状で、時間が経つと歯本来の高さや形が失われてしまいます。

その結果、上下の歯のかみ合わせのバランスが崩れ、かみ合わせが変化してしまうのです。

歯を支える骨や歯茎に負担がかかるため

歯ぎしりをして歯に強い圧力が繰り返しかかることで、歯そのものだけでなく、歯を支えている歯槽骨や歯茎にも大きな負担を与えます。

歯は歯茎と歯槽骨によって固定されていますが、歯ぎしりの力が長期間続くと骨や歯茎が押され続ける状態となり、徐々に歯の支えが弱くなってしまいます。

その結果、歯が少しずつ傾いたり、隙間ができたりして歯並びが乱れる原因になることも多いのです。

また、歯を支える組織に負荷がかかることで歯茎の下がりや歯周病のリスクも発生するため、見た目だけでなく口腔全体の健康にも影響を及ぼします。

かみ合わせのバランスが崩れるため

歯ぎしりを続けていると、歯に強い力が繰り返しかかることで、かみ合わせのバランスが徐々に崩れます。

歯は本来、上下の歯がバランスよく接触することで安定した状態を保っています。

しかし、歯ぎしりによって特定の歯に過剰な力が集中すると、その歯が摩耗したりわずかに動いたりすることがあります。

その結果、上下の歯の当たり方が変わり、かみ合わせが少しずつずれていくことも。

かみ合わせが乱れると一部の歯へさらに負担が集中するようになり、歯列全体のバランスにも影響が広がります。

これが続くと歯が傾くなど、歯並びの乱れにつながるのです。

歯ぎしりを放置すると起こるリスク

歯ぎしりは一時的な癖のように思われがちですが、長期間続くと歯の摩耗、欠け、かみ合わせの悪化など口腔内にさまざまなトラブルを引き起こします。

ここでは、歯ぎしりをそのまま放置した場合に起こり得るリスクについて解説します。

歯がすり減る

歯ぎしりを放置すると、歯の表面が少しずつすり減るリスクが生じます。

歯ぎしりでは、上下の歯が強い力でこすり合わされるため、通常の食事で歯を使うときよりも大きな負担が歯にかかります。

この状態が長期間続くと歯の表面を覆っているエナメル質が摩耗し、歯の高さや形が変わってしまうのです。

歯がすり減ると、かみ合わせのバランスが崩れたり、歯の内部にある象牙質が露出して知覚過敏を引き起こしたりする場合があるため、注意が必要です。

また、摩耗が進むと歯が欠けやすくなり、見た目にも影響が出ることがあります。

歯は、一度大きくすり減ると自然に元に戻ることはありません。歯ぎしりによる摩耗を防ぐ対策が重要です。

歯が割れる

歯ぎしりを放置すると、歯に強い力が繰り返しかかることで歯が割れてしまうリスクがあります。

歯ぎしりの負担が蓄積すると歯に細かなひびが入りやすく、徐々に広がることで最終的に歯が欠けたり大きく割れたりする可能性があります。

特に奥歯は強い力が集中しやすいため、歯ぎしりの影響を受けやすい部位です。

歯が割れてしまうと痛みが出ることもありますが、小さな亀裂であれば自覚症状がないこともあるので注意しましょう。

顎関節症の原因になる

歯ぎしりを放置すると、顎関節症の原因になります。

歯ぎしりを続けていると、歯だけでなくあごの関節や周囲の筋肉にも繰り返し強い力がかかります。

あごの関節に炎症が起きたり筋肉が緊張したりして、顎関節症の症状が現れやすくなるのです。

顎関節症になると、「口を開け閉めする際にあごが痛む」「口を大きく開けにくい」「あごを動かすと音が鳴る」などの症状が発生します。

肩こりや頭痛につながる

歯ぎしりをしていると歯を強くかみしめる動きが長時間続くため、あごの周囲にある咀嚼筋に大きな負担がかかります。

これらの筋肉はこめかみ、首、肩の筋肉ともつながっていて、緊張が続くと周囲の筋肉まで硬くなり、肩こりや首のこりを引き起こすことがあります。

また、こめかみ周辺の筋肉が過度に緊張することで、朝起きたときに頭が重い、ズキズキと痛むといった頭痛が起こる場合もあります。

歯ぎしりは睡眠中に起こることが多いため、自分では気づきにくい症状ですが、慢性的な肩こりや頭痛の原因になっていることも少なくありません。

こうした不調を防ぐためにも、歯ぎしりの疑いがある場合は歯科医院で相談し、マウスピースの使用や生活習慣の見直しなどの対策を検討することが大切です。

歯ぎしりの主な原因

歯ぎしりは単なる癖のように思われがちですが、ストレス、生活習慣、かみ合わせの問題など、さまざまな要因が関係しています。

ここでは、歯ぎしりが起こる主な原因について解説します。

ストレス

歯ぎしりの主な原因の一つとして、ストレスが挙げられます。

仕事、人間関係、日常生活のプレッシャーなどによって精神的な緊張が高まると、そのストレスを無意識のうちに発散しようとして歯ぎしりが起こることがあるため注意しましょう。

特に睡眠中は意識的に力をコントロールできないため、歯を強くかみしめたり歯同士をこすり合わせたりする動きが現れやすくなります。

ストレスによる歯ぎしりは自分で気づきにくいことも多く、朝起きたときのあごのだるさや頭痛、肩こりなどで初めて気づくケースも。

また、ストレスが続くほど歯ぎしりの頻度や強さが増すこともあり、歯やあごへの負担が大きくなります。

かみ合わせのズレ

上下の歯は本来、バランスよく接触することで安定した状態を保っています。

しかし、歯並びの乱れや歯の高さの違いなどによってかみ合わせにズレが生じると、口を閉じたときに一部の歯だけが強く当たる状態になります。

こうした違和感を無意識のうちに調整しようとして、歯をこすり合わせる動きが起こり、歯ぎしりが生じやすくなると考えられています。

特に睡眠中は筋肉のコントロールが弱まるため、かみ合わせを整えようとする動きが強く現れます。

睡眠の質の低下

睡眠が浅くなったり途中で何度も目が覚めたりする状態が続くと、脳や体が十分に休まらず、睡眠中の筋肉の動きが不安定になるので注意しましょう。

睡眠不足による集中力低下や頭痛が注目されがちですが、無意識のうちに歯を強くかみしめたり、歯同士をこすり合わせたりする歯ぎしりも起こりやすくなります。

また、寝る直前までスマートフォンやパソコンを使用する習慣、寝不足、不規則な生活リズムなども睡眠の質を下げる要因になります。

十分な睡眠時間を確保したり、寝る前にリラックスできる環境を整えたり、睡眠の質を高める生活習慣を意識したりすることも大切です。

歯並びの乱れ

歯並びが整っていない場合、上下の歯が均等にかみ合わず、一部の歯だけが強く当たってしまいます。

かみ合わせのバランスが崩れ、あごや歯に余計な負担がかかります。

体は無意識のうちにその違和感を解消しようとするため、歯をこすり合わせる動きが起こり、歯ぎしりにつながることも。

歯並びの乱れをそのままにしておくと、歯ぎしりによる負担がさらに大きくなります。

歯ぎしりを改善する方法

歯ぎしりは完全に自分の意思で止めることが難しく、根本的な解決が必要です。

ここでは、歯ぎしりを改善・軽減する主な方法について解説します。

ナイトガード(マウスピース)

歯ぎしりの対策としてよく用いられる方法が、ナイトガード(マウスピース)の装着です。

ナイトガードは主に睡眠中に装着する透明なマウスピースで、歯と歯が直接こすれ合うのを防ぎ、歯やあごへの負担を軽減します。

ナイトガードを使用することで、歯ぎしりによる強い力を分散させ、歯の摩耗や欠け、ひび割れなどのリスク軽減につながると考えられています。

また、あごの関節や筋肉への負担を軽減することにもつながります。

生活習慣の改善

歯ぎしりを改善するためには、生活習慣を見直すことも効果的です。

歯ぎしりはストレス、疲労、睡眠の質の低下なども関係するため、日常生活の過ごし方を整えることで症状の軽減を目指します。

まずは、十分な睡眠時間を確保することや、寝る前にスマートフォンやパソコンの使用を控えることを意識してみましょう。

また、適度な運動、入浴、趣味など、リラックスできる時間を作ることでストレスを軽減することも大切です。

歯列矯正

歯並びやかみ合わせの乱れが歯ぎしりに関係している場合、歯列矯正により改善につながる可能性があります。

歯列矯正によって歯の位置やかみ合わせを整えると、歯にかかる力のバランスが改善され、歯ぎしりの負担が軽減されます。

また、かみ合わせが整うことで、歯やあごへのダメージを防げることもメリットです。

まとめ

歯ぎしりは、歯並びやかみ合わせと深く関係しています。

歯の摩耗やかみ合わせの変化が起こり、歯並びも乱れやすくなるので症状が気になる場合は注意が必要です。

歯ぎしりと歯並びは互いに影響し合う関係にあるため、どちらか一方だけでなく、口腔全体のバランスを考えた対策が重要です。

お困りの方は、歯科医師へ相談してみましょう。

「自分の場合はどうすればいいか」を可視化すると、やるべき対策も見えてきます。

この記事の監修者

西山湖菜

小児歯科・矯正歯科勤務の歯科衛生士。 臨床の傍ら、オンライン矯正サービス企業、歯科コンサルティング企業でのフリーランス経験を持つ。 歯科記事ライターとして専門性の高い情報を発信するほか、歯科医院のSNSディレクション・デザインも担当。幅広いキャリアを持つ専門家として本記事を監修。