マウスピース矯正にはさまざまな種類があります。その中でも、日本発として近年注目されているのが「キレイライン」です。マウスピース矯正ならではの目立ちにくさはもちろん、キレイラインは料金体系が明確で「気軽に始めやすい」として人気があります。
その一方で、「どんな歯並びに向いているの?」「ほかのマウスピース矯正と何が違う?」「費用や期間はどれくらい?」といった疑問や不安を持つ方も少なくありません。また、「効果に満足できるのか」「追加費用や自己管理は大丈夫?」といった疑問・不安もあり、一歩踏み出せずにいる方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、キレイラインの特徴や仕組み、メリット・デメリット、他サービスとの違い、費用や治療期間、そして後悔しないためのポイントまでを分かりやすく解説します。
子ども向けの「キレイラインKIDS」についても解説しますので、お子さまの歯の矯正を検討されている方もぜひご覧ください。
キレイラインとは
キレイラインは、近年注目を集めているマウスピース型矯正のブランドです。マウスピース装置が透明な素材でできているため、従来のワイヤー矯正よりも目立ちにくい点が特長です。また、取り外しができる点や、リーズナブルかつ明瞭な料金設定、通いやすさなどが支持されています。ここでは、キレイラインの基本概要や開発背景、どんな人に選ばれているのかについて解説します。
キレイラインの概要
キレイラインは、透明なマウスピース型装置を使って歯並びを整える、日本発のマウスピース矯正です。キレイラインは、前歯を中心に歯並びの改善を図る部分矯正に特化しており、「目立ちにくい」「取り外しできる」「費用が明瞭でリーズナブル」といった特徴があります。対象年齢は女性14歳以上、男性16歳以上です。子どもの矯正歯科治療に向けた、キレイラインKIDSもあります。
開発背景とサービスの理念
キレイライン矯正は、「歯科矯正をもっと手軽に、自分らしく輝く笑顔を、1人でも多くの人へ」というコンセプトのもとに開発されたマウスピース矯正です。従来の矯正治療の高額な費用や見た目、通院の負担などのハードルを下げることを目指しています。
2017年からマウスピース矯正を提供し始め、これまで12万人の人に支持されてきました。現在では、全国125の歯科医院にて展開しています。
どんな人に選ばれている?
キレイラインは、気になる部分の歯並びを整えたい、リーズナブルに矯正を始めたいという人に選ばれているマウスピース矯正です。前歯の軽度から中等度の歯並びの乱れが気になる方や、できるだけ目立たない方法で矯正したい方、費用を抑えて歯並びを整えたい方に選ばれています。また、仕事や学業などで忙しく、頻繁な通院が難しい方や、金属アレルギーのある方にも支持されています。若い女性を中心に、幅広い年代で利用が広がっているのが特徴です。
キレイラインとインビザラインの違い
マウスピース矯正にはさまざまな種類があります。その中でも認知度が高いのはインビザラインです。ここでは、キレイラインとインビザラインの違いについて、症例や治療範囲、料金体系について比較して解説します。
適応症例・治療できる範囲の違い
インビザラインは、全体矯正と部分矯正に対応しているマウスピース矯正です。一方、キレイラインは、前歯の気になるところの部分矯正に特化しています。そのため、適応症例や治療できる範囲として、キレイラインはインビザラインよりも限定的であるといえます。とはいえ、叢生やクロスバイトといった、比較的複雑といえる症例にも対応可能であり、決して適応範囲が狭いわけではありません。また、部分矯正に特化していることから、治療期間としてはキレイラインのほうが短い傾向があります。
費用・料金体系の違い
インビザラインには、全体矯正と部分矯正があります。全体矯正の場合は、費用が高額になるのが一般的です。一方、キレイラインは部分矯正に特化しているため、費用はリーズナブルに抑えられます。例えば、5回コース19.8万円のプランもあり、明朗会計であるのも特徴的です。
ホワイトニングの併用は可能?
キレイラインは、矯正と併行してホワイトニングが可能です。契約内容にもよりますが、最大4本のホワイトニング剤が矯正費用に含まれています。そのためキレイラインは、歯並びを整えながら、ホワイトニングも行える一石二鳥のマウスピース矯正です。
一方、インビザラインもマウスピース矯正をしながらホワイトニングは可能です。しかし、矯正費用内にホワイトニング費用が含まれているわけではありません。
通院頻度に違いはある?
キレイラインもインビザラインも、通院頻度に大きな違いはありません。
インビザライン:2カ月に1回程度が目安
キレイライン:都度払いなら1カ月半に2回程度、コース払いなら3カ月に2回程度
どちらも、ワイヤー矯正と比べると、通院頻度は低い傾向があります。もちろん、歯並びの状態や治療の進み具合にもよりますので、実際の通院頻度は歯科医院に確認しましょう。
キレイラインのメリット
キレイラインは、従来の矯正治療と比べて手軽さや費用面で選ばれているマウスピース矯正です。ここでは、キレイラインならではの主なメリットを紹介します。
費用が明瞭でリーズナブル
キレイラインは、「5回コース」「10回コース」「15回コース」など、治療の回数ごとに料金が設定されているのが大きな特徴です。自分の歯並びや希望に合わせてコースを選べるため、最初から総額が明確で、大幅な追加費用を気にすることなく、矯正歯科治療に集中できます。
キレイラインは部分矯正に特化しているため、全体矯正よりも費用を抑えやすく、初めて歯の矯正を考える方にも始めやすい料金体系となっています。
目立たない・取り外し可能
キレイラインでは、透明なマウスピースを使用して、歯並びを整えていきます。
そのため、矯正歯科治療中も、装置が目立つことはほとんどありません。また、食事や歯磨きの際はマウスピース装置を自分で取り外すことができ、普段どおりの生活がしやすい点も魅力です。
通院回数が少なめ
キレイラインの治療開始後は、都度払いなら1カ月半に2回程度、コース払いなら3カ月に2回程度の通院が必要となります。これはワイヤー矯正と比べて通院頻度が少なく、忙しい方でも無理なく続けやすいのがメリットです。
痛み・違和感が比較的少ない
キレイラインでは、マウスピースで歯を少しずつ動かすため、痛み・違和感が少ないのがメリットです。実際に、ワイヤー矯正に比べて痛みや違和感が少ないと感じる方が多いようです。また、マウスピースは柔らかい素材でできていますので、硬い金属素材のような口内炎やトラブルのリスクもほとんどありません。
生活や仕事も普段どおりにできる
キレイラインで使用するマウスピースは透明です。そのため、普段の生活や仕事で目立ちにくいのがメリットです。例えば、接客業や人前に出ることが多い職業の方も、矯正中であることが気づかれにくいでしょう。
ホワイトニング併用が可能
キレイライン矯正では、矯正用マウスピースにホワイトニング剤を注入して自宅でホワイトニングができます。契約内容に応じてホワイトニング剤が最低1本、最大4本まで料金に含まれるため、追加費用なく歯を白くすることが可能です。
※ホワイトニングは矯正歯科治療の一環ではなく、患者さんのご要望や症状によって医師の判断のもと行われます。
※16歳未満の方にはホワイトニング剤の提供は推奨されていません。
※アタッチメント(追加治療)との併用は不可、使用時期などは歯科医師にご相談ください。
LINE相談可能
キレイラインでは、LINEでいつでも気軽に相談できるサポート体制が整っています。通院前後の不安や疑問も手軽に質問できるため、初めての矯正でも安心して始めやすいのがメリットです。
キレイラインのデメリット・リスク・注意点
キレイラインは手軽で始めやすいマウスピース矯正ですが、注意しておきたいデメリットやリスクもあります。ここでは、キレイライン特有のデメリットと、マウスピース矯正全般に共通する注意点をまとめます。
全体矯正・重度症例には対応できない
キレイラインは前歯の部分矯正に特化したサービスのため、歯並び全体を大きく動かしたい場合や、重度の歯列不正・難症例には対応できません。かみ合わせや奥歯の大きな移動を伴う治療を希望する場合は、インビザラインなどほかのマウスピース矯正やワイヤー矯正も選択肢に入れる必要があります。
装着時間・自己管理が必須
キレイラインに限らず、マウスピース矯正では1日20時間以上の装着が求められます。装着時間が短いと計画どおりに歯が動かず、治療期間が延びる可能性があります。自己管理が苦手な方は注意が必要です。
セルフケアをしっかりしないといけない
キレイラインをはじめとしたマウスピース矯正では、食後の歯磨きをしっかり行うことが大切です。キレイラインは、装置を取り外して食事できますが、食後にそのままマウスピースを再装着すると、虫歯・歯周病リスクが高まります。また、マウスピースもしっかり洗浄しなければいけません。
マウスピースの紛失・破損リスク
キレイラインはマウスピース装置を取り外せるため、快適性が高い治療です。しかし、外出先で装置を紛失したり、外しているときに破損したりするリスクもあります。そのようなリスクを避けるためにも、専用ケースに入れるなどして管理を徹底しましょう。
キレイラインで後悔しないために知っておきたいこと
キレイラインは手軽に始めやすいマウスピース矯正です。その反面、後悔やトラブルを避けるために事前に知っておきたいポイントもあります。ここでは、キレイラインの後悔しやすいケースや確認しておくべきポイント、クリニック選びのコツをまとめます。
よくある後悔ポイント
キレイラインは、部分矯正に特化したマウスピース矯正です。そのため、「自分の症例に合わなかった」という方が少なくありません。例えば、気になる部分のみキレイラインで整えたものの、結局後から全体矯正をしたことで、治療費用総額が高くなり後悔した、というケースがあります。
また、「思ったより歯が動かない」と嘆く方もいます。キレイラインをはじめとしたマウスピース矯正では、自己管理が何よりも大切です。1日20時間以上装置をつけていないと、計画的に歯が動きにくくなりますので注意しましょう。
事前に確認すべきポイント(症例・費用・期間・治療計画など)
キレイラインを検討する際は、以下のポイントを必ず確認しておきましょう。
・キレイラインの対応症例であるか
・虫歯・歯周病などキレイライン以外の治療が必要か
・拡大床などほかの治療も組み合わせるか
・ほかの治療も含め、総額でどれくらいの費用がかかるか
・治療計画の詳細・治療期間の目安
ほかにも、気になることは遠慮なく質問しましょう。キレイラインに限らず、矯正歯科治療では不安を解消してから納得して契約することが大切です。
信頼できる歯科医院・クリニック選びのコツ
キレイラインの提携クリニックは、北海道から沖縄まで全国に125院以上あります。すべての提携クリニックで、基本的な治療費用は同じなので安心です。また、キレイラインは一定の基準を満たした歯科医院のみで提供されています。そのため、治療効果としては基本的に変わることはありません。
しかし、歯科医院ごとに、対応してくれる歯科医師・スタッフなどは違います。そのため、カウンセリングの丁寧さ、安心できる相談体制、通いやすさなどを自分なりにチェックすることが大切です。迷った場合は、複数のクリニックでカウンセリングを受けたり、キレイライン以外も検討したりしてみましょう。何よりもご自身が納得して治療を開始することが大切です。
キレイラインが対応できる症例
キレイラインは前歯を中心とした部分矯正に特化したマウスピース矯正です。そのため、歯並びや症例によっては適応が難しいケースがあります。ここでは、キレイラインで対応できる歯並び・できないケースについてまとめます。
対応できる症例
キレイライン矯正では、以下のような歯並び・かみ合わせの悩みに対応しています。
・ガタガタした歯並びや八重歯(叢生)
・出っ歯(上顎前突)
・受け口(反対咬合)※軽度のみ
・すきっ歯(空隙歯列弓)
・前歯が閉じない(開咬)
・かみ合わせが深い(過蓋咬合)
・歯の中心がずれている(正中のずれ・クロスバイト)
適応が難しい症例・できないケース
キレイラインで対応できない、または適応が難しい症例には次のようなケースがあります。
・重度の叢生や大きな歯の移動が必要な場合
・かみ合わせや顎の骨格そのものに大きな問題がある場合
・奥歯を大きく動かしたい、抜歯を伴う全体矯正が必要なケース
・ワイヤー矯正や外科的治療が必要な難症例
・顎関節症の治療が必要な場合
実際の適応の可否については、歯科医師によるカウンセリングや事前の診査診断にて判断されます。まずは無料カウンセリングで、自分の歯並びがキレイラインの対象かどうかしっかり確認しましょう。
キレイラインが向いている人・向いていない人
キレイラインはメリットとともにデメリットや注意点もあります。それらを踏まえ、ここではキレイラインが向いている人・向いていない人の特徴をまとめます。
向いている人
・前歯の軽度~中等度の歯並びを整えたい人
・目立ちにくい矯正方法を希望する人
・取り外し可能な装置で普段の生活や食事を快適にしたい人
・費用をなるべく抑えて矯正したい人
・分かりやすい料金体系で安心して治療を受けたい人
・自己管理(装着時間やセルフケア)がきちんとできる人
・短期間で歯並びの印象を変えたい人
・ホワイトニングも同時に行いたい人
キレイラインは、前歯の気になる部分の歯並びを整えたい方や、手軽さやコストパフォーマンスを重視する方に向いています。また、目立たないマウスピースでの矯正なので、治療中の見た目を気にする方にも向いています。
向いていない人
・歯全体を大きく動かす全体矯正を希望する人
・重度の歯列不正やかみ合わせに大きな問題がある人
・骨格や顎の成長に問題がある場合
・奥歯を大きく動かす必要がある人
・自己管理が苦手な人、装着時間やケアを守る自信がない人
・歯や口腔内の健康状態に問題がある人(虫歯や歯周病が進行しているなど)
キレイラインは部分矯正に特化したマウスピース矯正です。複雑な症例や大規模な歯列矯正が必要な場合は、インビザラインやワイヤー矯正などほかの方法を検討しましょう。
キレイラインの費用・料金体系
キレイラインは「分かりやすい料金体系」と「リーズナブルな価格設定」が特徴です。ここでは、キレイラインの治療費用や支払い方法、他社との比較、医療費控除や保険について解説します。
治療費用の目安(基本料金・追加費用)
キレイラインの費用は以下のとおりです。
・5回コース:198,000円(税込)
・10回コース:330,000円(税込)
・15回コース:462,000円(税込)
・1回ごとに支払う都度払い:1回あたり44,000円(税込)
・デンタルローン利用で月々約3,100円(税込)から分割払いも可能
※治療回数・コースは初回検診・シミュレーション後に歯科医師と相談して決定します。
※追加治療(拡大床・IPR・アタッチメントなど)は別料金がかかる場合があります(例:拡大床片顎22,000円/1回)。
※ホワイトニング剤はコースやクリニックによって本数が異なります。
※調整料やリテーナー、クリーニングなども別途費用がかかる場合があります。
インビザラインとの費用比較
マウスピース矯正でも人気の高いインビザラインの費用相場は以下のとおりです。
・全体矯正:70~100万円程度
・部分矯正:30~80万円程度
歯並びの状態や治療期間などにより変動しますが、おおよそこのような目安となります。
キレイラインと比べた場合、インビザラインのほうが若干高い傾向があるといえるでしょう。また、キレイラインはコースがあるため、分かりやすくて始めやすいのが特徴です。
医療費控除・保険適用について
キレイラインで行う部分矯正は、原則として医療費控除の対象にはなりません。これは、前歯の矯正が「審美目的」と判断されることが多いためです。医療費控除が認められるのは、かみ合わせや発音など日常生活に支障がある場合など「治療目的」で矯正を受けるケースに限られています。なお、最終的な可否は税務署の判断となるため、税務署へご相談ください。
キレイラインの期間・通院頻度
キレイラインは、比較的短期間で治療を終えられることや、通院回数が少ない点も特徴の一つです。ここでは治療にかかる期間や、通院頻度などについて解説します。
全体の治療期間
キレイライン矯正の治療期間は、2.5カ月~1年程度が目安です。5回コース(追加治療なし)の場合は最短の2.5カ月で完了することもあります。例えば、出っ歯や八重歯で軽度~中等度であれば、数カ月という短期間で改善が目指せるかもしれません。
もちろん、症例や「どこまで整えば満足できるか」といったご自身の希望によっても必要な治療期間は変わります。最適な治療期間は、初回検診で歯科医師に確認しましょう。
通院頻度
キレイラインのコース契約の場合は、まとめてマウスピースを受け取れます。そのため、通院は2.5カ月に1回程度の定期検診が基本です。通院頻度としてはそれほど多くなく、忙しい方でも安心して治療をスタートできます。
都度払いの場合は1回ごとに型採りと受け取りを繰り返す必要があるため、コース契約に比べて通院回数がやや多くなるかもしれません。
キレイラインの治療の流れ
キレイラインでは、初回検診から治療完了まで以下のステップで進みます。
1.初回検診のご予約
公式サイトや提携クリニックから初回検診を予約します。
2.初回検診(診察・治療計画の相談・カウンセリング)
クリニックで歯並びの診察やカウンセリングを受け、治療内容や費用、スケジュールなどの説明を受けます。
3.実施のご判断
治療計画や料金、内容に納得できれば、治療を進めるかどうかご自身で判断します。
4.マウスピース製作
歯型をスキャンし、治療計画に基づいて専用のマウスピースを製作します(通常3週間ほど)。
5.マウスピースのお渡し・矯正開始
完成したマウスピースを受け取り、装着方法やケアの説明を受けて矯正治療がスタートします。
6.2回目以降の検診
治療の進み具合を確認し、必要に応じて新しいマウスピースを受け取ります。コース契約の場合は2.5カ月に1回程度が目安です。
7.治療終了後の保定期間
歯並びが整ったら治療完了となりますが、後戻りを防ぐためにリテーナー(保定装置)を一定期間装着します。
キレイラインKIDS(お子さま向けプラン)とは
キレイラインKIDSは、小学生を中心とした子ども向けのマウスピース型矯正プログラムです。透明で目立ちにくいマウスピースを使い、就寝時をメインに自宅で矯正を行えます。
キレイラインKIDSでは、前歯のガタガタやすきっ歯、出っ歯などのトラブルを「本格矯正の前段階」でやさしく予防し、悪習癖(口呼吸・舌癖など)の改善を目指します。従来のワイヤー矯正よりも費用が安く、痛みや違和感も少ないため、お子さまの初めての矯正としても人気です。
キレイラインKIDSの特徴
キレイラインKIDSには、以下のような特徴があります。
・日本人の子どもに特化した設計・サイズで安心できる
・就寝時を中心に1日10時間以上装着するだけのやさしいマウスピース矯正
・自宅のみの装着も可能で、外出時は外せる
・装置は透明で目立ちにくく、痛みや違和感が少ない
・口呼吸・舌癖・指しゃぶりなどの「悪習癖」も改善できる
・「永久歯が生えそろったときにきれいな歯並びになること」を目指す第1期治療プログラム
対象年齢・適応症例
キレイラインKIDSは、主に3歳から12歳までのお子さまが対象のマウスピース矯正です(初診時は3~11歳まで)。前歯のデコボコやすきっ歯、出っ歯、反対咬合など、軽度から中等度までの症例に適応します。
理想的な開始時期としては、乳歯と永久歯が混ざる混合歯列期です。キレイラインKIDSでは、大きく顎の成長を誘導したり、重度の歯列不正を改善したりするケースには向いていませんが、乳歯が抜けそうな場合や抜けている場合でも痛みがなければ治療を進められます。
お子さまの歯並びや適応症例については、カウンセリングでしっかり相談しましょう。
治療の流れ
キレイラインKIDSの治療の流れは以下のとおりです。基本的に、大人のキレイラインと同じように進みます。
- 初回カウンセリング・診察(歯並び・適応の確認)
- 歯型採取(スキャン)・写真撮影
- 治療プランと費用説明・コース選択
- マウスピース製作・お渡し、装着指導
- 1~2カ月ごとに定期通院し、経過をチェック&新しいマウスピースを受け取り
- 治療終了後はリテーナー(保定装置)で後戻り防止
費用・期間の目安
キレイラインKIDSの治療費は、一律で15万円(税込165,000円)です。クリニックによっては分割払い(月々3,125円~)が利用できる場合もあります。
治療期間については、一定の効果を得るために最低でも1年間の継続使用が推奨されています。実際の治療期間については、お子さまの成長や歯並びの状態によって変わります。また、治療費以外に初回検診料や再診料が別途かかる場合があるため、詳細は通院予定のクリニックで事前に確認しておくと安心です。
一般的な小児矯正との違い
キレイラインKIDSと一般的な小児矯正では以下のような違いがあります。
・通常の小児矯正(ワイヤー矯正など)より費用が抑えられる
・装着は自宅メインでOK(外出時は外すことも可)
・痛みや違和感がほとんどない
・悪習癖(口呼吸や舌癖など)の改善も重視
・歯そのものを大きく動かす治療ではなく「予防的」な役割が中心
・後戻りが少ない設計
このようなことから、キレイラインKIDSはお子さまでも気軽に始められる矯正方法といえます。
親御さんが気を付けたいポイント
キレイラインKIDSをはじめとした小児矯正では、親御さんのサポートが重要です。以下の点に注意しながら、矯正を進めていきましょう。
・毎日、指定の時間しっかり装着することが大切(本人の協力が不可欠)
・マウスピースの紛失や破損に注意
・痛みや違和感が強い場合は使用を中止し、クリニックに相談
・乳歯の抜ける時期や口内炎などトラブルがあれば早めに受診を
・悪習癖の改善や口腔筋トレーニングの指導にも取り組むと、より効果的
・小児矯正は本人の「やる気」とご家族のサポートが成功のカギ
キレイライン治療中の生活と注意点
キレイライン矯正は、ワイヤー矯正とは違い、ご自身でマウスピースを管理しながら進める矯正歯科治療です。日常生活で守るべきポイントや、困ったときの対処法について事前に知っておくことで、トラブルや後悔を防ぎやすくなります。ここでは、キレイライン治療中の基本的な注意点をまとめます。
食事の際はマウスピースを外す
食事をする際は、必ずマウスピースを外しましょう。食べ物による破損や変形、着色を防ぐためです。また、食後は必ず歯磨きをして、口の中やマウスピースの清潔を保ちましょう。食べかすが残ったまま再装着すると、虫歯や口臭、マウスピース自体の着色の原因になります。
装着中はなるべく水やぬるま湯を
マウスピース装着中に飲んでよいのは基本的に水かぬるま湯のみです。お茶やコーヒー、ジュースなどは着色や虫歯リスクがあるため、マウスピースを外してから飲むようにしてください。また、熱い飲み物はマウスピースの変形につながるので注意が必要です。
決められた時間装着する
キレイラインのマウスピースは、1日20時間以上の装着が推奨されています。装着時間が不足すると、予定どおりに歯が動かず治療期間が延びたり、効果が得られにくくなったりします。食事や歯磨きのとき以外は、できるだけ装着を続けることが大切です。
トラブルがあったらすぐに相談を
マウスピースが破損した、強い痛み・違和感が続く、虫歯・歯周病になったなどトラブルがあった場合は、早めにクリニックへ相談しましょう。また、装置の紛失や装着忘れがあったときも、必ず歯科医師の指示を仰いでください。困ったときや不安なことがあれば、遠慮せず相談することがトラブルの拡大防止につながります。
まとめ
今回は、キレイライン矯正の特徴や仕組み、費用や期間、ほかのマウスピース矯正との違い、実際の選び方や後悔しないためのポイントについて解説しました。
キレイラインは、明確な料金体系や分かりやすいコース設計、そして目立ちにくい装置など、多くの方が安心して始めやすいマウスピース矯正です。一方で、適応できる症例の範囲や自己管理の重要性、追加費用の有無など、事前に知っておきたい注意点も存在します。
また、キレイラインKIDSは、子どもの成長期に合わせて歯並びの乱れや悪習癖を早期にケアできる新しい選択肢です。子どもも大人も、それぞれの生活スタイルや歯並びの状態、そしてご自身やご家族の希望に合った矯正方法を選ぶことが大切です。
矯正歯科治療は長期にわたるものです。キレイラインやキレイラインKIDSを検討する際は、気になる点をカウンセリングや初回相談でしっかり確認しましょう。そして、納得した上で治療をスタートすることが大切です。