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メタルブラケット矯正の特徴と後悔ポイント|費用・目立つデメリット・他素材との違いを分かりやすく解説

メタルブラケット矯正の特徴と後悔ポイント|費用・目立つデメリット・他素材との違いを分かりやすく解説

歯列矯正というと、「メタルブラケット」を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。メタルブラケットは歴史が長く、多くの症例で使われてきた矯正装置で、信頼性が高いのが特徴です。

しかし、「目立つのが気になる」「痛みや違和感が心配」「費用や治療期間はどれくらい?」など、実際に検討し始めるとさまざまな疑問や不安を持つ方も少なくありません。また、「後悔することはないのか」「ほかの矯正装置と比べてどんなメリット・デメリットがあるの?」といった声もあります。

そこで今回は、メタルブラケットの特徴やメリット・デメリット、他素材との違い、費用や期間、後悔しないための選び方まで、分かりやすく解説します。矯正歯科治療を考えている方や装置選びで迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

メタルブラケットとは

メタルブラケットとは、矯正歯科治療で長年使われてきた金属製の矯正装置です。もっとも歴史が長く、世界中で幅広い症例に利用されているスタンダードな方法として知られています。現在も多くの歯科医院で採用されており、確かな実績と信頼性を持つ矯正装置の一つです。

以下で、メタルブラケットの仕組みや特徴、さらにほかのブラケットとの違いについて解説していきます。

メタルブラケットの仕組みと特徴

メタルブラケットは、歯の表面に小さな金属製のブラケット(固定器具)を接着し、そこにワイヤーを通して歯を少しずつ動かします。装置は主にステンレスなどの金属素材で作られています。強度と耐久性に優れているため、複雑な歯並びや難症例にも安定して対応できるのが特徴です。

矯正を検討しているものの、「金属だと、目立ってしまう…」とお悩みの方もいるかもしれません。しかし、近年のメタルブラケットは、従来よりも小型・薄型が進んでいます。そのため、装着時の違和感や見た目の問題が以前よりも改善されてきています。

また、メタルブラケットは調整の自由度が高く、歯科医師による細かなコントロールがしやすいのも特徴です。さらに、セラミックやプラスチックのブラケットに比べて治療費用を抑えやすい点もメリットといえます。

ほかのブラケットとの違い

メタルブラケットは、セラミックやプラスチックなどの審美性に配慮したブラケットと比べ、強度や矯正力、調整のしやすさで優れています。難症例や歯の大きな移動が必要な場合にも対応しやすく、安定した治療効果が期待できます。

また、メタルブラケットはコストパフォーマンスが非常に優れています。そのため、費用を抑えつつしっかり矯正したい方に適しています。

一方で、ほかの素材のブラケットよりも金属色が目立ちやすく、審美性を重視する方はセラミックや透明ブラケットを選ぶことも多いです。

メタルブラケットの特徴

メタルブラケットは、矯正治療において長い歴史と高い実績を持つ金属製の矯正装置です。現在も多くの歯科医院で採用されており、強度やコストパフォーマンスの高さなど多くの特徴があります。ここではメタルブラケットの主な特徴を紹介します。

金属製のブラケット

メタルブラケットは、主にステンレスを中心とした金属素材で作られています。ブランドや製品によってはニッケルやチタンなどが使用されることもあります。金属ならではの高い強度と耐久性が、矯正治療の安定性につながっています。

強度・耐久性が高い

メタルブラケットは金属素材でできているため、セラミックやプラスチックなどの素材でできたブラケットに比べて非常に壊れにくく、破損リスクが低いのが特徴です。そのため、長い治療期間でも安心して使用できます。

また、メタルブラケットは強度が高いことから、複雑な歯並びや大きな力が必要な場合でも、安定して治療を進められます。

歯の移動効率がよい

メタルブラケットは調整の自由度が高く、歯科医師が細かなコントロールをしやすい装置です。また、金属ならではの摩擦抵抗の少なさも特徴で、ワイヤーとの滑りがよいため、歯を効率よく動かすことができます。そのため、難症例や歯の大きな移動が必要なケースでも、しっかり対応できる点が強みです。

コストパフォーマンスが高い

メタルブラケットは、ほかのブラケット素材(セラミックやプラスチック)に比べ、治療費用を抑えやすい点も魅力です。費用面を重視しつつ確かな治療効果を得たい方にも向いています。

目立つもののアレンジできる

メタルブラケットは金属色で目立ちやすいという点がデメリットです。しかし、近年は小型・薄型化が進み、以前よりも装着時の違和感や見た目の問題は軽減されています。

また、ワイヤー矯正中は、好みの色のカラーゴム(モジュール)で個性を出すことも可能です。矯正歯科治療中にしかできないおしゃれで、メタルブラケットでも前向きに矯正治療に取り組む方が増えています。

メタルブラケットのメリット

メタルブラケットには、以下のような特徴があります。

幅広い症例に対応できる

メタルブラケットは強度と調整性に優れています。そのため、軽度から重度まで幅広く、さまざまな歯並びやかみ合わせの症例に対応できます。実際に、難しいケースではメタルブラケットがメインの選択肢となることがほとんどです。

矯正力が高い

金属製の装置は強度と耐久性が高いため、長期間にわたり安定した力を歯にかけ続けることができます。また、ワイヤーとの摩擦抵抗が少なく、歯にかかる力を効率よく伝えられるのも特徴です。これにより、複雑な歯の移動や大きな力が必要なケースでも、しっかりと歯を動かすことができ、安定した矯正効果が期待できます。

費用を抑えやすい

メタルブラケットは、使用される金属素材や生産コストが低いのが特徴です。また、矯正治療でもっとも多く使われている装置のため、スケールメリット(量産効果)によって装置価格がさらに抑えられています。このようなことから、メタルブラケットはほかのブラケット素材と比べて治療費用を抑えやすく、コストパフォーマンスを重視する方にも向いています。

治療期間が短くなる場合もある

前述のとおり、メタルブラケットはワイヤーとの摩擦抵抗が少なく、歯を効率よく動かしやすいです。そのため、症例によっては治療期間が短く済むこともあるのがメリットです。

症例実績が豊富

メタルブラケットは矯正治療のスタンダードな装置として長年使われてきました。そのため、多くの症例データや研究が蓄積されています。このようなことから、メタルブラケットは安心して治療を受けたい方や、実績重視の方にもおすすめです。

メタルブラケットのデメリット・後悔ポイント

メタルブラケットには多くのメリットがある一方で、気になる点や後悔しやすいポイントもあります。治療を始める前にデメリットも把握しておきましょう。

目立ちやすい

メタルブラケットは金属色が目立ちやすいため、笑ったときや話すときに装置が気になるという声があります。見た目を重視する方にはデメリットに感じられることが多いです。

しかし、近年は小型化も進み、目立ちにくくなっています。また、カラーゴムなどで矯正中のおしゃれを楽しむ人も増えています。

食べ物が引っかかる

メタルブラケットは装置に凹凸があるため、食事中に食べ物が引っかかりやすいのがデメリットです。繊維質の野菜や粘着性の高い食品は特に注意しましょう。食後は歯ブラシや歯間ブラシを使って丁寧にケアすることで、清潔な状態を保ちやすくなります。

口内の違和感・痛み

金属製の装置が口の中に当たることで違和感や痛み、口内炎ができやすくなることがあります。特に治療開始直後やワイヤー調整後は痛みが出やすい傾向があります。多くの場合、数日で慣れてきますが、痛みが強い場合は歯科医院に相談し、ワックスを活用するなどして対処しましょう。

金属アレルギーのリスク

メタルブラケットは金属性の装置です。そのため、金属アレルギーのある方には向いていません。心配な場合は、矯正歯科治療の前にアレルギーテストを受け、金属以外のブラケットを検討しましょう。

治療期間・通院頻度

メタルブラケットで矯正を進める場合、定期的な通院と装置の調整が必要です。通院回数や治療期間は症例によって異なりますが、想定より長くなる場合もあります。治療計画やスケジュールについては事前に歯科医師とよく相談しましょう。

メタルブラケットで後悔しないための対策

メタルブラケットには多くのメリットがある反面、デメリットもあることから後悔する人も少なくありません。しかし、メタルブラケットのデメリットを克服・軽減する方法もあります。ここでは、メタルブラケットで後悔しないための対策について解説します。

目立つ場合の対策

メタルブラケットは金属色で目立ちやすいですが、近年は装置が小型・薄型化されているため、従来よりも目立ちにくくなっています。とはいえ、ほかの透明素材のブラケットやマウスピース矯正と比べるとやはり目立ちますので、仕事やイベント時は口元をカバーするマスクなどを活用するのも一つの方法です。

また、カラーゴムでアクセントをつけて矯正中のおしゃれを楽しむ、という方向性にシフトするのもよいでしょう。

食事の工夫

食べ物が引っかかりやすいので、繊維質の野菜や粘着質な食品は細かくカットしたり、あらかじめ避けたりすることで負担を軽減できます。食後は歯ブラシや歯間ブラシ、うがいを徹底し、できるだけ口腔内を清潔に保ちましょう。

痛みや違和感への対処法

治療開始直後や調整後は痛みや口内炎が出やすいですが、ほとんどの場合は数日で慣れてきます。装置が当たって痛い部分には歯科用ワックスを使ったり、必要に応じて市販の鎮痛薬を使用したりしましょう。痛みや違和感が続く場合は早めに歯科医院に相談してください。

通院・治療期間の負担を減らす方法

通院や治療期間が長く感じる場合は、歯科医院と治療スケジュールをしっかり共有し、無理のない通院計画を立てましょう。クリニックによっては通院間隔を調整できる場合もあるため、生活スタイルに合わせた相談をおすすめします。また、毎回の通院で気になることはその都度相談し、不安や負担をため込まないことも大切です。

メタルブラケットの費用・期間の目安

メタルブラケットは、矯正治療の中でも比較的費用を抑えやすい装置です。ここでは、費用や治療期間の目安、ほかのブラケットとの比較を紹介します。

費用の目安

メタルブラケットを用いたワイヤー矯正の費用相場は、全体矯正の場合でおよそ30万~80万円程度が目安です。部分矯正の場合は10万~30万円程度で対応できるケースもあります。

歯科医院によっては、カウンセリング料・検査料・通院ごとの調整費・保定装置代などが別途かかることもあります。事前にどのような費用がかかるのか、見積もりを出してもらって確認しましょう。

治療期間の目安

治療期間は症例や歯並びの状態によって異なります。一般的には、全体矯正の場合は1年半~3年程度、部分矯正であれば数カ月~1年程度で治療が完了する場合もあります。具体的な治療期間については、必ず歯科医師にご相談ください。

ほかのブラケットとの比較

メタルブラケットは、セラミックやプラスチック素材のブラケットと比べて費用を抑えやすいのが特徴です。治療期間についても、メタルブラケットはワイヤーとの摩擦抵抗が少ないため移動効率が高く、症例によっては治療期間が短く済むこともあります。

しかし、矯正歯科治療は完了までに長い期間がかかります。そのため、見た目や素材の好み、アレルギーの有無なども含めて、総合的に選ぶことが大切です。

メタルブラケットが向いている人・向いていない人

向いている人

・費用をできるだけ抑えて矯正したい人

・歯並びが大きく乱れている人

・信頼性が高く安定した治療をしたい人

・より効率よく歯を動かしたい人

・装置の耐久性や壊れにくさを重視する人

メタルブラケットは治療効果・コスト・信頼性を重視する方に向いています。複雑な歯並びにも対応できるため、幅広い症例におすすめです。

向いていない人

・矯正装置の見た目が気になる人

・目立たない矯正や審美性を優先したい人

・金属アレルギーがある人

・装置による違和感や痛みが心配な人

・営業・接客など人前で話す機会が多い人

・結婚式や卒業式などのイベントを控えている人

見た目や金属アレルギー、装着時の違和感などが気になる方は、セラミックやプラスチックなど審美性に配慮したブラケットやマウスピース矯正も検討しましょう。

まとめ

今回は、メタルブラケット矯正の特徴やメリット・デメリット、他素材との違いや後悔しやすいポイントについて解説しました。

メタルブラケットは、強度や耐久性、費用面で優れており、幅広い症例に対応できる矯正装置です。一方で、見た目が気になりやすい、食べ物が引っかかりやすい、金属アレルギーのリスクがあるなど注意点もあります。そのため、メタルブラケットを選択して「後悔した…」と感じる人もいます。しかし、本記事でご紹介した対策によって、メタルブラケットのデメリットはある程度軽減することが可能です。

ブラケットの素材はもちろん、矯正歯科治療にはさまざまな方法があります。それぞれの特徴やご自身のライフスタイルを踏まえて、納得できる矯正方法を選ぶことが大切です。気になることがあれば、歯科医師に相談しながら治療を進めましょう。