歯列矯正でブサイクになったと後悔する9つのケース|美しくなるためのポイントも解説
歯列矯正で「ブサイクになった気がする…」「口元が老けて見えるのはなぜ?」と後悔する方は少なくありません。
歯列矯正は歯並びやかみ合わせを整えて口元を美しくする治療です。しかし治療法や骨格とのバランスによっては、横顔が面長に見えたり、口元が下がりすぎて老けて見えたりすることもあります。
一方で歯列矯正により「美人になった」「笑顔に自信が持てるようになった」と満足される方もたくさんいます。大切なのはリスクを理解し、納得できる治療計画を立てることです。
本記事では、歯列矯正で「ブサイクになった」と言われやすいケースや原因、改善方法、後悔しないためのポイントまで解説します。矯正を検討している方や治療中の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
歯列矯正で「ブサイクになった」と言われる理由とは?
歯列矯正は歯並びやかみ合わせを整えることで、機能や見た目によい変化をもたらす治療です。
一方で「矯正後に印象が変わった」と不満を抱く方もいます。歯やあごの位置が動くことで顔全体のバランスや表情に影響し、「ブサイクになった気がする…」と感じられることがあるためです。
ここでは、その主な理由を解説します。
見た目の印象が変わることがある
歯列矯正で「ブサイクになった」と感じる理由の一つが、見た目の印象の変化です。
歯やあごの位置を動かすことで口元のバランスが変わり、突出が減ったり頬のハリが弱まったりして、以前より平坦な顔立ちに見えることがあります。これは矯正による自然な変化ですが、周囲から「雰囲気が変わった」と受け止められる場合もあります。
また、矯正中は一時的に歯と歯の間に隙間ができることがあります。その途中段階を気にして「かわいくなくなった」と感じることもありますが、多くは治療が進むにつれて改善していきます。
骨格や表情筋の変化による影響
骨格や表情筋の変化も、歯列矯正後に「ブサイクになった」と感じる理由の一つです。
歯やあごの位置が変わると筋肉の動きも変化し、口元のハリが減ってほうれい線が目立ったり、頬がこけて見えたりすることがあります。これは、加齢や生活習慣なども影響します。
また、かみ合わせが整うと表情筋の使い方が変わり、慣れないうちは「表情が硬い」「以前と違う雰囲気」と感じられることもあります。とはいえ、時間の経過とともに筋肉は新しい状態に適応し、正しい口の動かし方を意識すれば自然な表情を取り戻せるでしょう。
合わない治療法の影響
治療法が自分の症例に合っていない場合も、「ブサイクになった」と感じる原因になります。
歯列矯正には抜歯・非抜歯の判断や、ワイヤー矯正・マウスピース矯正などの方法があります。無理に非抜歯で進めると前歯が出て見えたり、不要な抜歯で口元が下がりすぎたりすることがあり、治療方針によって仕上がりは大きく変わります。
また、装置の種類によっても治療中の見え方が異なります。ワイヤー矯正は目立ちやすく、人によっては「恥ずかしい」と感じることもあるでしょう。メリットとデメリットを理解し、自分の骨格や希望に合った方法を選ぶことが大切です。
歯列矯正で「ブサイクに見える」と言われやすいケースとは?
歯列矯正は見た目やかみ合わせを改善する治療ですが、治療の過程や仕上がりによって「ブサイクに見える」と感じられることもあります。ここでは、そうしたケースを9つに分けて紹介します。
(1)抜歯によって口元が大きく下がった
歯列矯正のために抜歯をしたことで口元が下がり、「ブサイクに見える」と感じるケースがあります。
抜歯はスペース確保と咬合の改善のために行われます。抜歯で上・下唇が後退することは報告されていますが、その顔貌への影響は症例ごとに差があり、平均的に影響は小さいとする報告もあります。
(2)非抜歯にこだわって出っ歯になった
抜歯を避けて非抜歯で歯列矯正を行った結果、「出っ歯のように見えてブサイク…」と感じることがあります。
非抜歯は「歯を抜かずに済む」ことがメリットで、「大切な歯を残したい」と考える方には魅力的な方法です。
しかし、スペース不足のケースで無理に非抜歯を選ぶと、前歯が唇側に傾き突出感が残る可能性があります。
(3)頬が痩せてこけたように見える
歯列矯正をきっかけに「頬がこけて老けて見える」と感じるケースもあります。
歯列や咬合の変化は皮膚や筋肉などの軟部組織に影響を与え得ます。もともと頬のボリュームが少ない方や加齢で皮膚のハリが低下している方ではその変化が目立ちやすいです。このように、軟部組織の変化は個人差が大きく、加齢や体重変動など複数因子が影響します。
(4)口元が老けた印象に見える
歯列矯正後に「口元が老けて見える」と感じるケースもあります。
歯やあごの位置が変わると口まわりを支える筋肉のバランスが変化し、口元のハリが減ってほうれい線が目立ちやすくなることがあるのです。笑顔を作ったときの表情が硬く見えると、「矯正前よりも老けた気がする」と受け止められることもあります。
(5)かみ合わせの改善によって面長になったように感じる
歯列矯正の結果、「顔が面長になった気がする」と感じることもあります。
かみ合わせが正しく整うと、上下の歯の位置関係が変化します。下あごの位置が下方に移動すると、顔の長さが強調されるため、もともとの骨格によっては、歯列矯正後に顔の輪郭が長くなったように感じることもあるのです。そのため、「面長になってブサイクになった…」と感じることがあります。
(6)矯正中の加齢による顔つきの変化
歯列矯正の治療期間中に「顔つきが変わって老けた気がする」と感じるケースがあります。
矯正は年単位の治療であるため、その間に加齢や生活習慣による変化が起こる可能性があります。したがって、治療中に見られる顔貌の変化は必ずしも矯正単独の影響とは限りません。
(7)ブラックトライアングルができた
歯列矯正により、ブラックトライアングルができたことで「見た目が気になる」と感じるケースもあります。
ブラックトライアングル(歯間の黒い三角)は、歯肉の厚み(薄い歯肉形態)、歯間接触点の位置変化、歯周炎による骨欠損など複数の要因で生じます。矯正治療で歯列が整うことで歯間の形が変わり、目立つようになることがあります。
(8)人中(鼻の下)が長く見えるようになった
歯列矯正後に「鼻の下が伸びたように見える」と感じるケースがあります。
実際に人中自体が伸びることは稀で、多くは口元の突出が減ったことで相対的に鼻下の距離が目立つ視覚的効果です。
(9)顔が左右非対称になったように見える
歯列矯正後に顔のバランスが崩れて「左右非対称に見える」と感じることもあります。
これは、無理な部分矯正などによってかみ合わせの悪化が影響していることが考えられます。かみ合わせが乱れると片側ばかりでかむようになり、その側の筋肉だけが発達して反対側は弱くなります。こうして左右のバランスが崩れ、顔の非対称が目立ちやすくなるのです。
顔面非対称は生まれつきの骨格性のものが多く、矯正治療はその原因を改善するのに有効な場合と、単独では改善困難な場合があります。
歯列矯正で「ブサイクになった」と感じた場合の改善方法
歯列矯正で「ブサイクになった」と不満を抱いた場合でも、適切な対応をとることで見た目や印象を改善できる可能性があります。ここでは代表的な改善方法を紹介します。
治療計画を見直す
途中経過や仕上がりに不満を感じたときは、まず主治医に相談し、治療計画を見直してみましょう。
歯列矯正は長期にわたるため、経過を確認しながら必要に応じて調整や計画の変更を行うことも可能です。気になる変化があっても自己判断でやめず、歯科医師に相談することが大切です。
口元や輪郭の変化を補う方法
歯列矯正後に「口元が下がりすぎた」などと感じる場合は、補綴や再矯正で調整を行う方法があります。
補綴治療では歯の形や大きさを整えることで印象を変えられ、再矯正では歯の位置そのものを修正できます。
ただし、時間や費用がかかりますし体への負担もあります。そのため、専門医と十分に相談することが大切です。
表情筋トレーニングやマッサージで印象を改善
歯列矯正後に「ブサイクになった」と感じる場合は、表情筋を鍛えるトレーニングを取り入れるのも一つの方法です。歯科医院はもちろん自宅でも簡単に行えます。
例えば、口角を上げる運動や、頬・口まわりの筋肉を鍛える運動などが効果的です。トレーニングを続けることで口元にハリが出て、印象が明るくなることが期待できます。方法や取り入れ方について不安があれば、矯正歯科で相談してみましょう。
ホワイトニングで全体のバランスを整える
歯並びが整っても「思ったほどきれいに見えない」と感じる場合は、ホワイトニングで歯の色を明るくすると効果的です。歯が白くなるだけで口元の印象は大きく変わり、清潔感や若々しさを与えます。
また、歯列矯正後は歯並びが整うぶん、色味の違いが目立つこともあります。ホワイトニングを併用すれば全体のバランスが整い、仕上がりをより自然で美しく見せられます。
歯列矯正で「美人になった」と言われることもある?

歯列矯正は「口元を美しくしたい」「機能を改善したい」方に選ばれる治療です。
実際に、歯並びやかみ合わせが改善されることで「ブサイクになった」ではなく、「美人になった」と言われるケースも多くあります。
歯並びの改善で笑顔が自然に見える
歯列が整うと口元のラインがきれいになり、笑顔がより自然に見えるようになります。歯並びの乱れによってぎこちなく見えていた表情も、整った歯並びによってスムーズで自信のある笑顔へと変わります。
また、歯が重なっていた部分や隙間が解消されることで、口元全体が調和し、清潔感や健康的な印象を与えることにもつながります。こうした変化は「美人になった」と周囲に受け止められる一因になるでしょう。
かみ合わせの改善でフェイスラインが整う
歯列矯正でかみ合わせが整うと、あごの位置や筋肉の使い方が安定し、フェイスラインが引き締まって見えやすくなります。
また、バランスの取れたかみ合わせは、片側だけでかむといったクセを防ぐことにもつながります。結果として顔の左右差が目立ちにくくなり、顔全体が調和した印象に近づくことが期待できます。
自信を持てることで表情が明るくなる
歯並びの改善は、見た目だけでなく気持ちの面にも影響します。口元にコンプレックスを抱えていた人が歯列矯正で歯並びを整えると、人前で自然に笑えるようになり、自信につながります。
自信が持てると表情が明るくなり、周囲からの印象もよい方向に変わります。こうした内面的な変化も「美人になった」と言われる理由の一つといえるでしょう。
歯列矯正で「ブサイクになった」と後悔しないためのポイント
歯列矯正で「ブサイクになった」と後悔しないためには、治療前から注意しておくべきポイントがあります。
治療前にシミュレーションやカウンセリングを受ける
歯列矯正を始める前に、しっかりとシミュレーションやカウンセリングを受けましょう。
治療後の仕上がり具合を具体的にイメージできていれば、「思っていたのと違う」と後悔することも少なくなります。また、治療の流れや装置の種類、想定されるリスクについて説明を受けておけば、納得した上で治療を進められます。
歯科医師に相談し、疑問や不安を解消してからスタートすることが大切です。
抜歯・非抜歯の判断を慎重に行う
抜歯・非抜歯の判断は、仕上がりの印象だけでなく機能面にも直結します。適切な診断に基づき、慎重に決めましょう。
治療前に複数の選択肢を提示してもらい、それぞれのメリット・デメリットはもちろん、見た目だけでなくかみ合わせ・機能・長期的な安定性を理解した上で選択することが重要です。必要に応じてセカンドオピニオンも検討しましょう。
口腔周囲筋のケアを意識する
歯列矯正により「表情が硬い」「老けて見える」と後悔しないためには、お口まわりの筋肉のケアがおすすめです。
口角を上げる運動や頬のトレーニング、口まわりのマッサージを取り入れると血行が促され、表情が柔らかくなりやすくなります。新しいかみ合わせに筋肉をなじませるためにも、日常的にケアを続けるとよいでしょう。
生活習慣に注意する
歯列矯正で後悔しないためには、普段の生活習慣にも注意が必要です。
例えば、口呼吸や頬杖、猫背などは歯並びや口元のバランスを乱す原因になります。また、柔らかい食べ物ばかりではかむ力が弱まり、筋肉のバランスが崩れることもあります。しっかりよくかむ習慣をつけ、姿勢や呼吸法も意識すれば、きれいな歯並びを維持しやすくなります。
主治医とのコミュニケーションを大切にする
歯列矯正は長期にわたるため、途中で気になることがあれば主治医に相談することが大切です。違和感や不安をそのままにしてしまうと、後悔につながる原因になりかねません。
治療の進め方や仕上がりのイメージについて疑問があれば遠慮なく確認しましょう。医師としっかりコミュニケーションを取ることで、納得感を持ちながら治療を続けられます。
まとめ
今回は、歯列矯正で「ブサイクになった」と感じるケースや、その理由、改善方法、後悔しないためのポイントについて解説しました。
歯列矯正は歯並びやかみ合わせを整える大切な治療ですが、治療法の選び方や経過によっては見た目の印象が変わり、不安や不満を抱くこともあります。
大切なのは、治療前に十分なカウンセリングやシミュレーションを受け、抜歯・非抜歯の判断や装置の選択を慎重に行うことです。さらに、口腔周囲筋のケアや生活習慣の見直し、主治医との密なコミュニケーションも後悔を防ぐポイントになります。
歯列矯正は長期にわたる治療だからこそ、信頼できる医院を選び、自分に合った計画を立てることが重要です。
本記事を参考に、「美人になったね」と言われて満足できるような歯列矯正をしていきましょう。


